妹萌えお色気ハートフルコメデイ作品。
ドタバタしてても、最後は心温まるエピソードで締めるのは、
この作者の得意分野にして最大の特徴と思われます。
今回は王子の妹などの新キャラが出てきましたが、
なんといっても新しい妹スフレの存在にすべて持っていかれました。
スフレちゃんに対して妹好きの兄が甘いのはいつも通りだけど、
末っ子の姫苺ちゃんが姉になるというのは面白い展開。
姫苺が姉と呼ばれることに喜んだり、
兄が末っ子ばかり構うようになったため、いろいろ気を引こうと画策したり。
普段しっかりしているようで、やっぱりちびっ子ですね。
この作品で妹から姉になる上での嫉妬話をやるとはおもいませんでした。
さて、新妹スフレ。ちびっ子特有の直球発言に動揺する次女詩穂を中心に、
ギクシャクした家族関係になってしまいます。
子供ってそういう空気を敏感に感じ取れるんですよね。
元通り仲良くさせる為に頑張るスフレ。そのピュアな気持ちに家族は元通り。
一時的な家族だったと思うけど、すばらしい妹でしたね。
最後、ケーキに合鍵入れる演出はすばらしい。
そんなハートフルな話が多目の今回。
兄や姫苺の暴走は少なめでした。
ぼちぼちキャラも増えてきました。それぞれの出番が減らないようなバランスで進んでほしいですね。
ところで、詩穂ちゃんは風邪の看病する天使っぷりはいいですけど、
他人の家にあがりこんではいけませんよ・・・。
また、好きな妹物が増えてしまった。
一般的に妹物といえば、「お兄ちゃんだーい好き!」的なものですが、
これはそういった部分は全然ありません。(今後はわかりませんが)
外では完璧、家ではぐーたら。
そんな干物な妹うまると、それに振り回される兄の話です。
完璧な外面というと、真っ先に思い浮かぶのがカレカノですかね。
あれは将来のため、完璧な自分を演出している作品でしたけど、
当作品はぐーたらがバレないよう、完璧な自分を演じてる、という微妙な違いがあります。
さて、このうまるちゃん。外ではどんな感じかというと、
成績優秀、美人、非の打ち所がないという、普通の漫画ならサブキャラレベルのスペック。
しかし、一歩家に入ると体型も2頭身になり、
漫画、ゲーム、ネット、ジュース、お菓子という
一般的ヒキコモリのような状態に。
なんとなく、他人に感じないw
家での過ごし方の選択肢が、
・漫画
・映画DVD
・アニメDVD
・バラエティ番組
・ニカニカ動画
・木曜どうでしょう
・ゲームセンターDX (すべて原文まま)
というあたりも他人に感じない。
こんな妹、きっとかわいいとは思うけど、実際に自分の妹だったらウザいんだろうね
そんなうまるちゃんも1巻最後では、さっそく学校の同級生に
家でぐーたらしているのがバレる。
今後、どんな展開になるのか。
勢いのある作品なので、失速せず続いて欲しい。
連載8年にして最終巻。
結局、仁岡先生は中学生を滅ぼすことは出来なかった!(あたりまえ)
今回は幼少の時の変なあだ名(通り名)が出てくる。
『最強の龍』『最強の虎』『虫捕りの餓狼』(すべて虫捕り)
『ミスライトニング』『将軍(ジェネラル)』(百人一首)
さすが仁岡先生、一人プレーは何でもマスタークラスですね!
変な喋り方、変な表情、そしてその変な病気(?)が伝染してみんなも変な顔になる。
なんだこりゃw
この8巻では急に顔芸(変顔)が多かったです。
学園物としてはよくある卒業式エンドではなく、
勢いのあるまま、続編も可能な状態で最終回を迎えた。
そのせいか、寂しさや喪失感もなく、気持ちよく終わった印象。
別の言い方をすると、いつの間にか終わった印象。
この作品は4コマ漫画なんですが、言葉遊びが多いせいかセリフが長く、
読むのに結構時間がかかるので、若干お手軽に読める感は減る。
その分密度濃度は非常に濃いのだが。
前半ではトラブルなり物語のキッカケを作っていた変態校長や、河原姉弟だったけど、
後半~終盤では生徒側に登場キャラが増えた結果、出番が減ったイメージ。
教師人にもっと出番あってもよかったなぁ。
とはいえ、登場人物のキャラ崩壊もなく、ネタも丁寧でよく作りこまれている作品。
勢いのあるまま8巻分を走り抜けた作品。