4巻は高校生編。
受験に失敗し、晶と同じ高校に行く事ができなかったハルオ。
その後ろめたさからバッタリ晶に会わないよう、ゲーセンから足が遠のくハルオ。
そんな中、小春がハルオをゲーセンに連れ出し、対戦を挑む。
ハルオと対等になりたい思いで強くなった小春、
アーケードゲームから離れたことで弱くなったハルオ。
小春に負け、落ち込むハルオは帰り道で晶を見かけますが、
声をかけることができないまま・・・。
その後、小春は晶とゲーセンで出会う。
一緒にゲームをすることで、ゲームを通して気持ちを聞く。
やはりこの漫画、要所要所でゲームの使い方がうまい。
ゲームしながらの会話で、お互いが持つハルオへの気持ちを読者に強く表現している。
後半。家のしつけの厳しさからついに家出をする晶。
遠く離れた地で必死に探し、ついに出会うハルオと晶。
2人を引き離したキッカケがゲームならば、再開のキッカケもゲーム。
ハルオの母親の手助けで一晩を一緒にすごすハルオと晶。
その中で、ハルオは晶の支えになりたいと思うが、
今の時点では能力も財力もなにもしてやることができない。
家出事件も終わり、花火大会の日、
ついに小春はハルオに告白をする。
あまり感情を表に出さない晶ですが、家庭のしつけの厳しさに涙したり、
ハルオを出会えて安堵感がでたり、新しい感じの萌えを覚えさせてくれます。
小春はストレートで、努力などで意識を引こうとします。
王道ヒロインかつ王道サブヒロインの位置かもしれません。
甘酸っぱい青春をゲームの進化と共に動いている本作品。
当時という懐かしさ、学生時代という懐かしさ、いろいろな懐古気分に浸れます。
ここまで、
1巻が小学生編
2~3巻が中学生編
4巻が高校生編
あと2巻くらいは高校生編でしょうかね。
大学編とかもあるのかしらね?

時代は格闘ゲーム(スト2)ブームが来た頃。
格闘ゲームを通してのラブコメディ。
表紙の絵で避けていた本作品。
友人から勧められたので、購入を決意。
帯を見ると「このマンガがすごい!2013 オトコ編第2位!!」とあります。
こういう評価が絶対ではありませんが、一定量の評価がされていることがわかります。
まだゲーセンが不良のたまり場と言われていた頃。
プリクラなんて物は無く、ゲーセンで女子高生なんて見かけなかった頃。
アーケードゲームではストリートファイターⅡという画期的な対戦ゲームが生まれた。
そんな時代が舞台の作品。
1巻、時代はスーパーファミコンが発売された前後で、
主人公は小学生ながらゲーセン通いをしている矢口ハルオ。
そんなゲーセンで出会った大野晶。
最初は晶がゲーム上手い事に嫉妬し、イラ立っていたハルオだったが、
だんだんとゲームを通して晶と打ち解けていって、お互いに淡い恋愛感情を抱く・・・。
主人公ハルオはゲーセンのゲームが家で出来るという理由からPCエンジンを所持。
(そのかわりにスーパーファミコンは買ってもらえず)
Huカードの素晴らしさをうったえたり、
PCエンジンのソフトであるHuカードを、
そのまま使用できる携帯ゲーム機、PCエンジンGT(定価44,800円)を欲しがったり。
この時代のゲーム事情を知ってるとニヤニヤしてしまう単語がいっぱい出てきます。
PCエンジンとか、お金持ちの子しか持ってなかったなぁ。
あとGTは当時実機を見た事なかった・・・。
読者としては記憶回想録として、懐かしさがいっぱいです。
2巻は中学生編で、格闘ゲームブーム真っ只中。
ストⅡはバージョンアップを重ね、他には龍虎の拳、我狼伝説、サムライスピリッツなどを次々出て、
ついにはポリゴン格闘ゲームのバーチャファイターが登場した時代。
ストⅡのバージョンが上がっても、新技が追加されないガイル不遇時代。
中学生になったハルオは、晶との再戦を望みつつ、格闘ゲームの腕を磨く日々。
あるきっかけが元で強引に格闘ゲームをプレイすることになった日高小春は、
ゲームを通してハルオのいい所、悪い所を知り、惹かれていく。
ゲームしか、またゲームの向こうでいつか出会うであろう晶しか見ていないハルオに対し、
さびしく思いながらも自分の恋心に気付く小春。
(義理)チョコ渡したり、クリスマスで手袋渡したり、意外と積極的ですが、ハルオはその想いに気付かず。
そんな中、晶と再開するハルオだったが・・・。
ここで出てくる、スト2がダッシュ、ターボ、スーパー、スーパーXと進化していく中、
「「3」はいつ出るんだ!?」という言葉、
おそらく当時のゲーム好きは全員言った(思った)のではないでしょうか。
そして3の前にZEROが出るという、かなり予想外な事がおこるわけです。
本作品は格闘ゲーム、アーケードゲーム好きは間違いなくノスタルジックな想いを抱くと思われます。
また、コメディとはいえ恋愛要素もあるので、甘酸っぱい学生時代の恋心にモヤモヤしたりもします。
格闘ゲームを中心としていますが、プレイスタイルに性格が現れてる点を使って心を動かされたり、
ゲームキャラのセリフを利用しで駆け出す主人公など、なかなか面白いスタイルの漫画です。
今後のハルオ、晶、小春の三角関係も気になりますし、
ゲームだと家庭用ハードではPSとSSの登場、アーケードでは鉄拳やKOFの話も絡んでくるでしょう。
新宿ジャッキーや池袋サラ、ブンブン丸の名前とか出てこないかなぁ。
いろいろと楽しみです。
表紙の絵柄で毛嫌いしてしまった私も楽しく読めました。
漫画は絵が大切。だけど絵だけがすべてではない、と改めて感じました。
現在4巻まで出ている作品です。近いうちに購入します。