2013年7月3日水曜日
「ハイスコアガール 1巻、2巻」感想 少し若い世代向け版3丁目の夕日
時代は格闘ゲーム(スト2)ブームが来た頃。
格闘ゲームを通してのラブコメディ。
表紙の絵で避けていた本作品。
友人から勧められたので、購入を決意。
帯を見ると「このマンガがすごい!2013 オトコ編第2位!!」とあります。
こういう評価が絶対ではありませんが、一定量の評価がされていることがわかります。
まだゲーセンが不良のたまり場と言われていた頃。
プリクラなんて物は無く、ゲーセンで女子高生なんて見かけなかった頃。
アーケードゲームではストリートファイターⅡという画期的な対戦ゲームが生まれた。
そんな時代が舞台の作品。
1巻、時代はスーパーファミコンが発売された前後で、
主人公は小学生ながらゲーセン通いをしている矢口ハルオ。
そんなゲーセンで出会った大野晶。
最初は晶がゲーム上手い事に嫉妬し、イラ立っていたハルオだったが、
だんだんとゲームを通して晶と打ち解けていって、お互いに淡い恋愛感情を抱く・・・。
主人公ハルオはゲーセンのゲームが家で出来るという理由からPCエンジンを所持。
(そのかわりにスーパーファミコンは買ってもらえず)
Huカードの素晴らしさをうったえたり、
PCエンジンのソフトであるHuカードを、
そのまま使用できる携帯ゲーム機、PCエンジンGT(定価44,800円)を欲しがったり。
この時代のゲーム事情を知ってるとニヤニヤしてしまう単語がいっぱい出てきます。
PCエンジンとか、お金持ちの子しか持ってなかったなぁ。
あとGTは当時実機を見た事なかった・・・。
読者としては記憶回想録として、懐かしさがいっぱいです。
2巻は中学生編で、格闘ゲームブーム真っ只中。
ストⅡはバージョンアップを重ね、他には龍虎の拳、我狼伝説、サムライスピリッツなどを次々出て、
ついにはポリゴン格闘ゲームのバーチャファイターが登場した時代。
ストⅡのバージョンが上がっても、新技が追加されないガイル不遇時代。
中学生になったハルオは、晶との再戦を望みつつ、格闘ゲームの腕を磨く日々。
あるきっかけが元で強引に格闘ゲームをプレイすることになった日高小春は、
ゲームを通してハルオのいい所、悪い所を知り、惹かれていく。
ゲームしか、またゲームの向こうでいつか出会うであろう晶しか見ていないハルオに対し、
さびしく思いながらも自分の恋心に気付く小春。
(義理)チョコ渡したり、クリスマスで手袋渡したり、意外と積極的ですが、ハルオはその想いに気付かず。
そんな中、晶と再開するハルオだったが・・・。
ここで出てくる、スト2がダッシュ、ターボ、スーパー、スーパーXと進化していく中、
「「3」はいつ出るんだ!?」という言葉、
おそらく当時のゲーム好きは全員言った(思った)のではないでしょうか。
そして3の前にZEROが出るという、かなり予想外な事がおこるわけです。
本作品は格闘ゲーム、アーケードゲーム好きは間違いなくノスタルジックな想いを抱くと思われます。
また、コメディとはいえ恋愛要素もあるので、甘酸っぱい学生時代の恋心にモヤモヤしたりもします。
格闘ゲームを中心としていますが、プレイスタイルに性格が現れてる点を使って心を動かされたり、
ゲームキャラのセリフを利用しで駆け出す主人公など、なかなか面白いスタイルの漫画です。
今後のハルオ、晶、小春の三角関係も気になりますし、
ゲームだと家庭用ハードではPSとSSの登場、アーケードでは鉄拳やKOFの話も絡んでくるでしょう。
新宿ジャッキーや池袋サラ、ブンブン丸の名前とか出てこないかなぁ。
いろいろと楽しみです。
表紙の絵柄で毛嫌いしてしまった私も楽しく読めました。
漫画は絵が大切。だけど絵だけがすべてではない、と改めて感じました。
現在4巻まで出ている作品です。近いうちに購入します。
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